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執筆者の写真Deva Tarika

毒の効用


人間よりも虫が好き、趣味は釣りってお方にマムシとカエルの面白い話を

聞いたことがある。マムシを焼酎漬けにすると、万病を癒すので、

高値で取引される。 (そういえば蛇が焼酎の中で生物見本みたいになってるのを見たことがある!)

【蝮・マムシ】

マムシは毒があるので、捕まえるのは大変だけど、 こちらが何もしなければ噛まないし、普段はあまり活発には動かないそうだが、

残念ながら瓶の中で焼酎に浸かっているのしか見たことがない。

なんでも試してみたい人体実験魔の私は、その後に沖縄で海蛇の黒焼き

みたいなのを見つけて、しばらく飲んでいたことがある。 こういうのは男性が好んで飲むのだろうなw

飲んだ後に上がっていくる、冷たいパワーみたいなのは、クンダリーニ系の 性エネルギーだろうと思う。 なにか元気になるような気がしたけれど、鰹節を濃い〜〜く煮出したみたいな

味は、グリーンスムージーやお茶に混ぜたりしても、あの強烈な個性は薄まら

なくて、ふだんあまり動物性を口にしない私にとって、けっこうな苦行だった。

【蛙】

ウシガエルは食べると鶏と魚の間みたいで美味しいそうだが、カエルを食べる

機会はまだないが、あったとしても遠慮申し上げたい。 ヒキガエルには毒があるので敏捷に動き回る必要がなく、どーんとしてて、

水かきも発達しておらず餌を取るときにも、舌だけを長く伸ばして取るのだそうだ。

自然に同化して、まるで忍者のように自らの存在を隠しおおせるものたちも、 素晴らしく芸術的なサバイバルだ。 けれども、毒を持っていると外敵がほとんどいないわけで、小さなことでは

右往左往しないですむし、鮮やかな彩りで、かえって自分であることを

楽しんですらいて、堂々と自らの所在を主張して憚らないのもまた、

自然が創り出す偉大な芸術だ。

ずいぶん昔、岡本太郎の本で「自分の中に毒を持て」というのを読んだ

ことがある。確かに岡本太郎は毒を持っていそうで、鮮やかに自分の生き方を

主張する。彼の本は、巷の説教臭い本よりよっぽど、危険な真実に満ちている。 この時代の人たちの鮮烈な活躍ぶりは眩しく、羨ましく感じるのは私だけかしら? 今の時代に、こんな人たちを見かけたことがない。 お行儀のよい、物分かりのよい人が世界にたくさんあふれていて、 これはまるで何か、悪い病気に感染したんじゃないかと思いたくなる。

毒出し、排毒、とにかくデトックスな世の中だけど、クリーンならいいって

もんでもないと思う。

自分の中の毒を認めた人は、ちょっと危険な香りがして、人生に対する本気度が違う。

男だってその方がモテるんじゃないのかな?(当社比)

岡本太郎のパートナー、敏子さんの言葉に「男はセクシーじゃなきゃ!」 というのがあるように。さすがのパートナーシップw 内側に微量の毒を持ってる人は、きっと魅力的で惹きつけられる人だろう。

シュールレアリズムの巨匠たちもみな、内側の毒を創作の糧として表現して、 人間がこっそり隠し持つ「毒」を刺激してやまない。

「他人と同じに生きてると自己嫌悪に陥るだけ、

世の全ての中で、もっとも恐ろしいものは己れ自身である。

あらゆる真実も愚劣も、己において結局は決定されるのだ。」                     By 岡本太郎

仏教には「三毒」というのがあって、 貪・瞋・癡(とん・じん・ち)を指し、煩悩を毒に例えたものである。

貪.... 貪欲(とんよく)ともいう。むさぼり(必要以上に)求める心。「むさぼる」

瞋.... 瞋恚(しんに)ともいう。怒りの心。「いかり」・「にくい」

癡.... 愚癡(ぐち)ともいう。真理に対する無知の心。「おろか」

三毒は三界の一切の煩悩を包んでいる。一切の煩悩が人々を毒するのは、 毒ヘビや毒龍のようなものだ」だそうです。

そうそう、私たち人間は、もれなく誰しもが毒を持っている。 三毒を克服することと毒を持つこと、いったいどう違うんでしょうか。

私の勝手な定義では、みんなに好かれるような、優しくていい人で、

聖人君子で、「毒?私は浄化が終わってますから」

なんて生きている人は、自分にも他人にも「有害」だと思う。

便秘や消化不良で何日もお通じがなくて、オナラをスカしちゃった場合、

体の自然な生理現象だとはいえ、すごい破壊力を持っているのと似ている。 お腹に長く溜めたものは完全に毒でしかなく、意識は隠そうとしても、

体はどうにかして排出しようとするんだから、体は本当に正直者だ。

自分の中の「毒」を認めて明らかにして初めて、それに取り組むことができる。 毒を隠し持っていたら、いずれ毒に毒されるのは自分自身で、 「有害」なのと「有毒」なのは似て非なるものなのだ。

マムシの毒、ヒキガエルの毒も、 それはサバイバルの本能を発揮して、びしっとグラウンディングした 第一チャクラあたりから立ち上る「毒」のような香りで、正しい

取り扱いさえ覚えたら、いい薬になるに違いない。

ささ、

10月14、15日、あたらさとでお会いしましょう!

だいじょうぶ、あぶなくないです。


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