春だというのに、雪が降っている今年の春分ですが、地球の環境が
本当に変わろうとしていることを実感させます。
今日はメルマガでメデューサについて触れたので、またもや私のメデューサ
への熱がヒートアップしてきました。
彼女は、女性性の時代から男性性の時代へと変わっていく時代の、象徴的な
存在だと思うからです。
先日香港でも、「Medusa」という名のBarを見かけました。
きっとそのBarのマスターと私は、話が合うに違いありません。
メドゥサという名前の意味は「至高の女性の知恵」であり、
サンスクリットではMedha、ギリシャではMetis、エジプトではMaat 、
北アフリカではAnate、Neith、あるいはアテーナーAthenaという
名で呼ばれていました。
後になって、ギリシャ神話において、女神アテナが英雄ペルセウスにメドゥサの
退治方法を授けたのは、アテナがメドゥサの美しさに嫉妬したからだという神話が
ありますが、実は、アテナこそがメドゥサ自身、彼女そのものだったのです。
強力で打ち消しようのないメドゥサの「真実」をギリシャ人たちが
自分たちの保護女神とするために作り変えられたと言われています。
「私を覆うベールを持ち上げられたものはいなかった。」
と彼女は言ったそうですが、古代日本の卑弥呼もまた、ベールで顔を覆っていて、
真の卑弥呼に会える人は、限られていたといいます。
バーバラ・ウォーカーによればメデューサは、
「今いまし、昔いまし、やがて来る者」であった。メデューサのこの碑文があまり
にも有名だったため、キリスト教徒はのちにエホヴァのためにこれを真似した。
……中略……メデューサは未来であった。未来は常にヴェールをかぶるものだ。
メドゥサに隠されている危険な顔のもう一つの意味は、月経のタブーであった。
古代の民族は、しばしば月経中の女の視線は、人を石に変えることができると信じた。」
エデンの園でイブをそそのかして知恵のリンゴを食べさせて(知恵を授けて)
それ以来、西洋世界で悪の象徴とされてきた蛇、その蛇にの毛に囲まれた女の顔、
メドゥサは昔から広く認められた神聖な女性の知恵のシンボルであり、
知恵の血(経血)のシンボルだったのです。
そしてキリスト教の歴史は、まさに異教徒(女神信仰)排斥の歴史でした。
メドゥサを日本語で言えば、さしずめ竜女神といったところでしょうか。
日本では、今でも蛇神や龍神が崇められ、お祭りが行われています。
諏訪大社の神様は「みしゃぐち神」という蛇神で、縄文の頃から狩猟民の
信仰の対象でした。もちろん、神社のしめ縄は蛇の交合の姿だし、縄文土器は
縄模様ではなく、蛇模様なのだと、今なら日本人はみんな知っていることです。
古代、日本で言えば縄文時代の終わりとともに、女性たちの時代も終焉を迎えて、
「女性の神聖な知恵」も、徐々に忘れ去られていったのです。
この時代に、男性的な遊牧民族が台頭してきたからだと言いますが、
これは宇宙が定めた理で、男性性の時代は来るべくして来たのです。
人間は、さまざまな在り方のバージョンを経験しなければならないということなんでしょう。
そしてまた、何千年の時を超えて、地球規模で女性性の時代が再びやって来ました。
日本では西洋世界ほどの深い傷はなさそうですが、「女性の神聖な知恵」の伝統を保って
いるかといえば、宇宙の、星の運行にしっかりと巻き込まれていて、大切なスピリットは
骨抜きになっているといっても過言ではありません。
強固に根を張った「道徳」という名の法律の下、「生命の神聖な知恵」へと
回帰していく道を辿れるかどうかは、どのくらい目を覚まして自分自身の内なる
声の導きに沿っていけるのか、に尽きるんじゃないかと思うのです。
メドゥサの顔がついたアイギス(盾)を持って戦うアテナ