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執筆者の写真Deva Tarika

カレンの村


タイで毎年過ごすようになって、だいぶ経ちます。 よっぽど縁が深いのかもしれないけど、それは私も知らない不思議なご縁に 基づいているのだと思います。

先日はタイの伝統仏教のお寺で瞑想して、そこからまた1時間ほど離れた少数民族、 カレン族の村に行きました。チネイザンの通訳をしてくださっている、チェンマイ在住の ラインハート有香さんが案内してくれて、私のチェンマイの姉、グリーンデイズの あつこさんと3人の大人の女たちの遠足です。

山岳系の少数民族と聞くと、なぜか郷愁や憧れの気分と、不思議な親和性を感じるのは、 きっと私だけではないはずです。DNAの日本最大のグループは、3万5千年ほど前に誕生して、 朝鮮半島、中国中央〜東北、中国南部を移動して日本に入ってきたと考えられているそうです。 中国南部といえば、山岳系少数民族の故郷、チベットや雲南のあたりでもあり、 大方の日本人のDNAのルーツでもあるからなんだと思います。

チェンマイには、カレンシルバー(カレン族の銀製品)、カレンの蜂蜜やコーヒー豆、 布製品など、様々なカレン族由来のものがあって、私も名前だけはたくさん聞いていますが 実際に「これがカレンだ!」という実態はほとんど知らなかったのですが、改めて カレンをちょっとググってみると、首長族もカレンなんだと知りました。 首長の村はだいぶ観光地化されているようですが、私たちが会ったのは

首長のカレンではありません。

この村は、ドイ・ステープというチェンマイの聖山のお坊さんが開いたお寺の周りに、 そのお坊さんを慕って集まってきたカレンの人々が作ったという美しい村で、 村中が仏教の5戒律を守って、静かに暮らしていて、村全体がベジタリアンなので、 鶏や豚、牛の家畜の類は、ここには全く姿もなく、竹や木で作られた簡素な家は、 葉っぱの屋根がふいてあり、まるで村全体が妖精の住処のようです。

村に入るとすぐに、一人の(たぶん)知的障害の青年が、まるで私たちを待っていたかのように、 出迎えてくれて、私たちの目的地、地下からの湧き水が、どんなに汲んでも常に30センチほど、 たまるという不思議な水瓶がある、村の聖所へと案内してくれました。

外から来た人が行きたいのはその場所しかないそうですが、それにしても私たちも、 なんの疑いもなく、ごく自然に、何も言葉を交わすことなく、彼の後について行って、 帰りも村の出口まで先導してくれました。 そんな彼を、私は「カレンの精霊」と呼ぶことにしました。

不思議な水場の後は、前にこの村に来た時、有香さんが手に入れたというココナッツの殻を 使って作った繊細なビーズのネックレスを作る女性を探して、少しぼんやりとした彼女の写真を 村の人に見せると、みんなで一緒にワイワイ言いながら、その女性の元へと連れて行ってくれて、 発見された彼女もとても喜んでくれました。 こりゃまるで、世界ウルルン滞在記みたいだよね〜!!(古い?知ってるかな?)

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「カレンの女たち」に続きます.......

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